夏井いつき 17音の旅 第3回 季語「松納」/新年

今日の一句

2021年1月14日(木) 季語「まつおさめ」/新年

久保田万太郎(くぼた・まんたろう) 1889年〜1963年、小説家・劇作家・俳人。

 門松かどまつを片付けることが「まつおさめ」。地方によって風習は異なり、東京は6日の夕方、大阪では14日の夕方が一般的だ。
 言うまでもなく「雪」も季語だが、この句の場合は「松納」が主役の季語。鎌倉という大きな歴史的イメージをもった地名と、三大季語「雪・月・花」の一つである雪を脇役に配してのバランスが絶妙だ。雪を払いつつ門松を仕舞う、松明けを前にした雪の鎌倉の風情ふぜい。人と土地の情景がありありと浮かぶ味わいの一句。

About the author

1957年、愛媛県生まれ。中学校国語教諭の後、俳人へ転身。藍生俳句会会員。「第8回俳壇賞」受賞。創作活動に加え、俳句集団「いつき組」組長として、俳句の授業「句会ライブ」、全国高等学校俳句選手権「俳句甲子園」の創設にも携わるなど幅広く活動中。TBS系「プレバト!!」俳句コーナー出演などテレビ・ラジオにも出演多数。松山市公式俳句サイト「俳句ポスト365」、朝日新聞愛媛俳壇、愛媛新聞日曜版小中学生俳句欄、各選者。2015年より初代俳都松山大使。

『句集 伊月集 龍』(朝日出版社)、『「月」の歳時記』(世界文化社)、『季語道場』(NHK出版)、『おウチde俳句』(朝日出版社)など著書多数。