夏井いつき 17音の旅 第32回

今日の一句

4月26日(月) 季語「風車かざぐるま」/三春

三好達治(みよし・たつじ) 1900年〜1964年、詩人。

 街角の風車売り。風が吹くと一斉いっせいにからからと鳴る。親子連れがやってきて、一つまた一つと買っていく。子どもたちは嬉しそうに風に向かって走り出す。とりどりの色がくるくると回り出す。
 風車を売るとは、モノを売るのではなく「街角の風」を売っているのだよという詩的断定。この句を読んで以来、風車を買ってやるのが楽しくなった。今は、孫たちに買ってやる。手に手に一茎の春風を咲かせ、4人の孫が走り出す。街角の風が一気に集まってくる。

About the author

1957年、愛媛県生まれ。中学校国語教諭の後、俳人へ転身。藍生俳句会会員。「第8回俳壇賞」受賞。創作活動に加え、俳句集団「いつき組」組長として、俳句の授業「句会ライブ」、全国高等学校俳句選手権「俳句甲子園」の創設にも携わるなど幅広く活動中。TBS系「プレバト!!」俳句コーナー出演などテレビ・ラジオにも出演多数。松山市公式俳句サイト「俳句ポスト365」、朝日新聞愛媛俳壇、愛媛新聞日曜版小中学生俳句欄、各選者。2015年より初代俳都松山大使。

『句集 伊月集 龍』(朝日出版社)、『「月」の歳時記』(世界文化社)、『季語道場』(NHK出版)、『おウチde俳句』(朝日出版社)など著書多数。