夏井いつき 17音の旅 第38回

今日の一句

5月17日(月) 季語「ぼうたん」/初夏

 子どもたちに俳句のタネの見つけ方を教える時、数えてみるのもいいねとヒントを与える。教室には何人いる? 水槽のメダカは何匹? 困った時は数えてみる。これも俳句発想法の一つなのだ、と。
 が、それにしてもここまで数えたのはあっれな俳人魂だ。新聞紙でもひろげて、散りかけたたんの花びらを一枚一枚並べて数えたに違いない。最後の「半」は、中心辺りの花弁になりかけたままのそれか。数詞「七十二枚」の映像に「半」の一語が見事なリアリティを添える。

About the author

1957年、愛媛県生まれ。中学校国語教諭の後、俳人へ転身。藍生俳句会会員。「第8回俳壇賞」受賞。創作活動に加え、俳句集団「いつき組」組長として、俳句の授業「句会ライブ」、全国高等学校俳句選手権「俳句甲子園」の創設にも携わるなど幅広く活動中。TBS系「プレバト!!」俳句コーナー出演などテレビ・ラジオにも出演多数。松山市公式俳句サイト「俳句ポスト365」、朝日新聞愛媛俳壇、愛媛新聞日曜版小中学生俳句欄、各選者。2015年より初代俳都松山大使。

『句集 伊月集 龍』(朝日出版社)、『「月」の歳時記』(世界文化社)、『季語道場』(NHK出版)、『おウチde俳句』(朝日出版社)など著書多数。