夏井いつき 17音の旅 第58回

今日の一句

7月26日(月) 季語「」/三夏

尾崎放哉(おざき・ほうさい) 1885〜1926年、俳人。

 たねさんとうと並び称されるゆうりつ俳人。東京帝国大学卒業後、保険会社に就職するが、その生活を捨て寺男となる。が、どの寺でも長続きせず、最後はしょうしまみなんごあんに入庵。いんこうカタルにより41歳で死去する。
 眼前にあるのは「乳房」だ。「すばらしい」という賛辞は、完璧な女性美への感嘆とも読めるし、赤ん坊にお乳をやる母の乳房=生命への賛歌とも読める。耳にはかすかなのうなりが伝わってくるが、視線はこの「すばらしい乳房」から離れないのだ。

About the author

1957年、愛媛県生まれ。中学校国語教諭の後、俳人へ転身。藍生俳句会会員。「第8回俳壇賞」受賞。創作活動に加え、俳句集団「いつき組」組長として、俳句の授業「句会ライブ」、全国高等学校俳句選手権「俳句甲子園」の創設にも携わるなど幅広く活動中。TBS系「プレバト!!」俳句コーナー出演などテレビ・ラジオにも出演多数。松山市公式俳句サイト「俳句ポスト365」、朝日新聞愛媛俳壇、愛媛新聞日曜版小中学生俳句欄、各選者。2015年より初代俳都松山大使。

『句集 伊月集 龍』(朝日出版社)、『「月」の歳時記』(世界文化社)、『季語道場』(NHK出版)、『おウチde俳句』(朝日出版社)など著書多数。