夏井いつき 17音の旅 第68回

今日の一句

8月30日(月) 季語「桔梗ききょう」/初秋

高橋淡路女(たかはし・あわじじょ) 1890〜1955年 俳人。

 和歌の時代からまれてきた桔梗ききょうは、そのたんせいな姿や色が好まれ、秋の七草の一つとなっている。つぼみの姿がでられるのも特徴で、小さな五角形の風船のようにふくらむさまは奥ゆかしく、いかにも日本人の美意識にかなった花だといえる。その「桔梗」が「あけすけに」開いているのだ。「花ぞこ」まであからさまに見せていることを、作者はきらっているのか、面白がっているか。「かな」のえいたんは、その判断を読み手にゆだねるかのようなはいかいをかもし出している。

About the author

1957年、愛媛県生まれ。中学校国語教諭の後、俳人へ転身。藍生俳句会会員。「第8回俳壇賞」受賞。創作活動に加え、俳句集団「いつき組」組長として、俳句の授業「句会ライブ」、全国高等学校俳句選手権「俳句甲子園」の創設にも携わるなど幅広く活動中。TBS系「プレバト!!」俳句コーナー出演などテレビ・ラジオにも出演多数。松山市公式俳句サイト「俳句ポスト365」、朝日新聞愛媛俳壇、愛媛新聞日曜版小中学生俳句欄、各選者。2015年より初代俳都松山大使。

『句集 伊月集 龍』(朝日出版社)、『「月」の歳時記』(世界文化社)、『季語道場』(NHK出版)、『おウチde俳句』(朝日出版社)など著書多数。