夏井いつき 17音の旅 第69回

今日の一句

9月2日(木) 季語「芋虫」/三秋

 ちょうの毛のない幼虫が「芋虫」。毛のあるのは「毛虫」で夏の季語だ。科学的に両者の違いはなく、毛ので呼び分ける程度らしい。俳人たちは、毛が多い様態に対して勝手に夏の季感を持っているのかと思うと、ちょっと面白い。
 最初は三輪車のペダルを踏むのも難しかったのに、あっという間に乗りこなせるようになるのが子ども。なんでもやれそうな万能感が「芋虫いていい?」という素朴な質問となり、若い母親をあわてさせる。その様子もまた可愛い。

About the author

1957年、愛媛県生まれ。中学校国語教諭の後、俳人へ転身。藍生俳句会会員。「第8回俳壇賞」受賞。創作活動に加え、俳句集団「いつき組」組長として、俳句の授業「句会ライブ」、全国高等学校俳句選手権「俳句甲子園」の創設にも携わるなど幅広く活動中。TBS系「プレバト!!」俳句コーナー出演などテレビ・ラジオにも出演多数。松山市公式俳句サイト「俳句ポスト365」、朝日新聞愛媛俳壇、愛媛新聞日曜版小中学生俳句欄、各選者。2015年より初代俳都松山大使。

『句集 伊月集 龍』(朝日出版社)、『「月」の歳時記』(世界文化社)、『季語道場』(NHK出版)、『おウチde俳句』(朝日出版社)など著書多数。