鍼灸の名手で人間国宝の父を持ち、幼少の頃から鍼灸の手ほどきを受けた賀先生。体に負担をかけず、全身の気・血・水の巡りとバランスを整え病気を克服する中医学と、コロナ罹患者の増加するなか、鍼とツボ押しで免疫力を高める考え方を、2020年12月28日に待望の新刊「コロナウイルスの感染や重症化を未然に防ぐ!免疫力を高める「鍼」と「漢方」」を発行した賀先生に語ってもらっています。第5回は日常的に知っておきたいツボのお話_こまごま、くよくよ、ダメダメな時の効く!

コロナに負けないカラダをつくる 第2回 コロナストレスを緩和するツボ

[コロナストレスを和らげるツボがあります]

免疫力を高めてコロナに感染しない体を保持しましょう

■コロナ禍では人はストレスを抱えます

1都3県で緊急事態宣言も発令されました。
もちろん、新型コロナウイルス感染症を押さえ込むためには、人と人が接触しないことですが、自由な生活を制限されることで、人はストレスを抱えます。
中医学では、病に⾄る原因の一つに、⼤きな感情(怒・喜・思・憂・悲・恐・驚)の変化による精神的ストレスを挙げています。
コロナ禍による社会不安は⼼を蝕み、それが続くと、やがて五臓、特に「⼼」「肝」「脾」が変調し、病気を誘発しかねません。

■免疫力アップには心の健康も必要です

免疫⼒アップは体ばかりではなく⼼の健康にも有効ですから、ここに紹介するコロナストレスや「コロナウツ」を緩和するツボを押して、少しでも気持ちを前向きに持っていただきたいと思います。

【コロナウツを緩和するツボ】①《イライラ編》

◎イライラ気分は「肝」の働きに影響

怒りや思いどおりにならないイライラ気分は、主に「肝」の働きに影響します。お酒だけでなく、筋肉疲労や油ものの摂りすぎでも「肝」に負担がかかります。響く場所を探してじっくり押してみてください。肝臓のあたり(右肋骨の下)がスーッとしてイライラが落ち着きます。

◎イライラが止まらないときはこの三か所を押してみて

次回は②イケイケ!?の時のツボ

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コロナウイルスの感染や重症化を未然に防ぐ!
賀先生が教える 免疫力を高める「鍼」と「漢方」
賀偉 (著) 2020/12/28発売 定価¥1,320

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About the author

北京中医学院(現・北京中医薬大学)卒業。中国初の鍼灸の人間国宝「国医大師」である父・賀普仁に師事。その後、来日し、東京医科歯科大学院で漢方薬を専攻。厚生省(現・厚生労働省)の鍼灸資格取得。2001年に精誠堂鍼灸治療院を開院。世界中医学学会連合会理事。日本鍼灸三通法研究会会長。